冷え・むくみ

冷え・むくみはそれぞれどのような状態を指すのでしょうか？

●冷えとは

冷えは「冷え性」とも呼ばれ、気温と関係なく身体の一部や全身が冷たくなってしまうことを指します。
冷えには次の4つのタイプがあります。

・四肢末端型

手足の指先が冷えるタイプです。
指先に血流が行き届いていないことで生じます。
とくに若年の女性に発症することが多いです。

・下半身型

下半身が冷えるタイプです。
下半身の血流が滞る反面、下半身に血流が集まります。
そのため、上半身は暑くなる「火照り冷え」が起こりやすいです。

・内蔵型

内臓が冷えるタイプです。
身体の表面は温かいものの内臓に血流が行き届いていないため、内臓機能の低下が生じます。

・全身型

身体全体が冷えるタイプで、甲状腺機能低下などの病気の可能性も考えられます。

●むくみとは

むくみとは、皮膚の下で余分な水分や老廃物が蓄積されたものが腫れたようにみえることを指します。
水分や老廃物は、本来血管やリンパ管に吸収されて体外へと排出されます。
しかし、何らかの原因で排出されなくなると、血管やリンパ管から漏れ出してしまいます。

冷え・むくみが起こる原因には、どちらも血流不良が関係しています。
それぞれの原因や、冷え・むくみと併発する症状についてみていきましょう。

●冷え

・原因

冷えは、血流が行き届いていない部分の体温が下がってしまうことで生じます。
血流が悪くなる原因の1つに食生活が挙げられます。
栄養バランスの悪い食生活は、血液をドロドロにしてしまいます。

また、血流をコントロールする自律神経が乱れることでも血流不良は生じます。

・併発する症状

血流が悪くなると筋肉が硬くなるため、肩こりが生じやすくなります。
また、血液によって栄養が十分に行き届かないことで肌トラブルも起こります。

●むくみ

・原因

むくみは血液やリンパの流れが滞り、余分な水分や老廃物が漏れ出すことで生じます。
血流やリンパの流れが滞る原因には、筋肉の硬さが関係しています。
固くなった筋肉が血管やリンパ管を圧迫してしまい、滞りが生じます。
筋肉が硬くなる原因は、不良姿勢や運動不足が挙げられます。

・病気が原因の場合

むくみは病気の症状の1つとして現れることもあります。
足の血管が浮き出る下肢静脈瘤の場合、むくみやだるさが生じます。
また、腎臓病があると腎臓から水分が排出できなくなるため、むくみが生じやすくなります。

当院における冷え・むくみの施術は、次の通りです。

●鍼灸

鍼灸は東洋医学の観点から、ツボに刺激を与えることで気血の流れを促すことができます。
滞っていた血流が促されるため、冷え・むくみが改善されます。
冷え・むくみの場合、お腹まわりから施術することで全身の血流を促していきます。

●ゼロ整体

冷え・むくみにお悩みの方は、身体のゆがみから部分的に過剰な負荷がかかり、血流不良が生じていることが多いです。
ゼロ整体により筋肉の過緊張を和らげていき、骨格を整えていきます。
これにより、身体にかかっていた過剰な負荷をゼロにすることができ、冷え・むくみの根本の原因からの改善を目指せます。

冷え・むくみの施術期間・施術過程は、次の通りです。

●施術期間

身体の状態や施術を受ける時期によって施術期間は異なります。
冬の時期は外の気温が低く、筋肉が硬くなりやすいため、施術期間が少し長くなる傾向にあります。
目安としては、3〜6か月です。

●施術過程

冷え・むくみの施術では、まずは症状を緩和するために血流を促していきます。
血流を促す施術では鍼灸を行います。
血流改善を行うだけではなく、ゼロ整体による身体を整える施術も行います。
ゼロ整体を行うことで、冷え・むくみの根本の原因となる血流不良が起こりにくい身体をつくります。

冷え・むくみが起こった場合、日常のケアで症状の緩和が期待できます。

●湯船につかる

入浴することで身体が温まり、冷えの解消が期待できます。
筋緊張も和らぐため、血流も促されてむくみの改善にもつながります。
ぬるめのお湯で半身浴をすることがおすすめです。

●カリウムを摂取する

カリウムは水分調整をする役割があります。
むくみは余分な水分が溜め込まれている状態なので、カリウムを摂取すると水分が排出されやすくなります。
カリウムが多く含まれる食品には、バナナやワカメ、きな粉などが挙げられます。

●ストレッチをする

ストレッチをすることで、筋肉の柔軟性の向上と血流促進の効果によって冷え・むくみが改善されます。
予防も兼ねて、日頃からストレッチすることを心がけましょう。
特に、以下のストレッチをするがおすすめです。

・骨間筋や指先の運動

末端冷え症にお悩みの方は、指先に作用する骨間筋を動かすようにしましょう。
手や足の指をグーパーさせると骨間筋を運動させられます。

・股関節まわりのストレッチ

股関節まわりは硬くなりやすいため、しっかりストレッチしましょう。
仰向けに寝て片足の膝を両手で抱え、胸の方に引き寄せることで、股関節をストレッチできます。
足を内側や外側に倒すと、よりストレッチ効果が高まります。

冷え・むくみは予防を日頃から心がけることも大切です。

●セルフマッサージをする

セルフマッサージをすることで、血流が促されて冷え・むくみの予防になります。
とくに手足の指先は血流が届きにくい箇所なので、腕や足をしっかりマッサージしましょう。
ボディオイルやボディクリームを塗布してセルフマッサージをすると、滑りがよくなるためマッサージを行いやすくなります。

●温かいものを食べるようにする

温かいもの食べると、身体の内側から温めることができるため、血流も促されます。

●正しい姿勢を維持する

姿勢が悪いと筋緊張から血流不良が起こり、冷え・むくみが生じやすくなります。
日頃から正しい姿勢の維持を心がけましょう。
とくにデスクワークやスマホの使用中は姿勢が悪くなりやすいため、背筋を伸ばすことを意識してください。